個人事業税はいくら?

個人事業税 年額 約137,500円

納期は原則8月・11月の年2回。事業所得+青色申告特別控除が2,900,000円(事業主控除2,900,000円+その他の控除)以下なら0円

金額を0以上、100億円までの数で入れてください。

地方税法第72条の49の12・14・17・東京都主税局で計算(令和8年度・2026年10月4日確認)

目安。最終的な額は都道府県が決めます。

この表の見方: 左が項目、右が金額です。上から事業所得、足し戻す青色申告特別控除、事業主控除、その他の控除、課税標準、いちばん下の行が個人事業税の年額です。

事業所得・不動産所得(申告書の所得金額)5,000,000円
+青色申告特別控除(事業税では引けないので足し戻す)+650,000円
−事業主控除(12か月分)−2,900,000円
−その他の控除(繰越損失など)−0円
課税標準(1,000円未満切り捨て)2,750,000円
個人事業税(税率5%・100円未満切り捨て)137,500円

事業所得は、確定申告書(青色申告決算書・収支内訳書)の所得金額(法定業種の分)。不動産貸付業・駐車場業に当たるときは不動産所得を入れ、両方あれば合算して入れます(事業主控除は1回だけ)。青色申告特別控除は事業税では引けないので、選んだ額を自動で足し戻します。その他の控除は、事業税の計算での繰越損失(青色申告特別控除を引く前の赤字・法定業種の分・毎年申告していることが条件。所得税の繰越損失とは額が違います)などの合計。年の途中で開業・廃業した人は営業月数を選ぶと事業主控除が月割になります。文筆業・画家など法定業種でない仕事は課税されません(業種の判定は都道府県が決めます)。

個人事業税の計算のしかた

個人事業税は、地方税法などで決められた70の業種(法定業種)の事業を営む個人にかかる都道府県の税金です。前年1月〜12月の所得をもとに、次の式で計算します(東京都主税局、地方税法第72条の49の12・第72条の49の17)。

  1. 差引きの所得=事業所得・不動産所得+青色申告特別控除額(足し戻し)−事業主控除(年290万円)−繰越損失などの控除
  2. 課税標準=差引きの所得(1,000円未満切り捨て。地方税法第20条の4の2)
  3. 税額=課税標準×税率(100円未満切り捨て)。納期は原則として8月・11月の年2回です(東京都は8月31日・11月30日。休日の場合はその翌日)

青色申告特別控除は引けません。所得税では65万円(55万円・10万円)を差し引きますが、個人の事業税の所得は所得税法の不動産所得・事業所得の計算の例によるため(地方税法第72条の49の12第1項)、租税特別措置法第25条の2の青色申告特別控除が入らず、申告書の所得金額に足し戻して計算します。この足し戻しがあるので、「所得が290万円以下なら0円」は、申告書の所得金額ではなく青色申告特別控除を足した額で見ます。

年の途中で開業・廃業したときの事業主控除は月割です(営業月数に応じた額。月数は暦に従い、1か月に満たない端数は1か月)。損失の繰越控除は、青色申告者の事業税の計算での赤字(青色申告特別控除を引く前)を翌年以降3年間引けます。毎年続けて申告していることが条件で、所得税の繰越損失とは額が違うことがあります。

業種と税率

この表の見方: 行が事業の区分、列が税率と主な業種です。自分の仕事が当たる区分の税率を、上の計算で選びます。

区分税率主な業種
第1種事業(37業種)5%物品販売業・飲食店業・製造業・印刷業・不動産貸付業・駐車場業・請負業・運送業・旅館業・広告業・金銭貸付業など
第2種事業(3業種)4%畜産業・水産業・薪炭製造業
第3種事業(30業種)5%医業・歯科医業・弁護士業・税理士業・行政書士業・デザイン業・コンサルタント業・理容業・美容業・クリーニング業など
第3種事業のうち3%あん摩・マッサージ・指圧・はり・きゅう・柔道整復・その他の医業に類する事業、装蹄師業

東京都主税局の業種一覧(地方税法第72条の49の17・都税条例第39条の3)。複数の業種を併せて行うときは、所得を業種ごとに按分して税率をかけます。このページは1つの業種の計算です。

個人事業税の早見表

この表の見方: 行が事業所得に青色申告特別控除を足した額、列が第1種・第2種・第3種(3%)の年税額です。自分の額に近い行を見て、おおよその税額をつかみます。

事業所得+青色控除第1種(5%)第2種(4%)第3種(3%)
290万円0円0円0円
350万円30,000円24,000円18,000円
400万円55,000円44,000円33,000円
500万円105,000円84,000円63,000円
600万円155,000円124,000円93,000円
800万円255,000円204,000円153,000円
1,000万円355,000円284,000円213,000円
1,500万円605,000円484,000円363,000円

通年(12か月)・その他の控除なしの目安。第3種の5%は第1種と同じ額です。ほかの控除(繰越損失など)がある人は、上の計算で入れてください。

事業主控除の月割額

この表の見方: 行が年の途中で開業・廃業した年の営業月数、右が月割の事業主控除の額です。12か月の行が通年の額です。

営業月数事業主控除
1か月242,000円
2か月484,000円
3か月725,000円
4か月967,000円
5か月1,209,000円
6か月1,450,000円
7か月1,692,000円
8か月1,934,000円
9か月2,175,000円
10か月2,417,000円
11か月2,659,000円
12か月2,900,000円

東京都主税局の表(取扱通知(県)第3章11の13。地方税法第72条の49の14第2項の「290万円×月数÷12」を1,000円単位に切り上げた額)。

この計算に入れていないもの

  • 最終的な額: 業種の判定(不動産貸付業・駐車場業の規模の基準を含む)と税額の決定は都道府県が行います。このページは目安です。
  • 事業専従者給与: 白色申告の専従者控除は事業税でも同じ限度(配偶者86万円・その他50万円と、所得÷(専従者の数+1)の低い方)で、差が出るのは主に青色の届出の有無などです。差は入れていません(所得に足し引きして入れてください)。
  • 医業の社会保険診療: 医業・歯科医業などで社会保険診療報酬は事業税の対象になりません。その分を除いた所得で入れてください。
  • 納期ごとの金額: 年額を2回に分けて納めます。各回の金額は納税通知書に記載されます。納期日は都道府県で異なることがあります。

値は e-Gov の地方税法と東京都主税局の個人事業税のページで確かめています。経費の扱いは所得税基本通達37-6・37-7です。

計算の仕方

式は上の「個人事業税の計算のしかた」のとおりです。ここでは、この計算が数える順と、0円になる2つの場合だけを書きます

  • 数える順: 事業所得に青色申告特別控除を足し戻す → 事業主控除(月割のときは月数分)とその他の控除を引く → マイナスなら課税標準は0円 → プラスなら千円未満を切り捨てて課税標準 → 税率をかけて百円未満を切り捨てた額が年額です。
  • 0円になる1つ目は、事業所得+青色申告特別控除が、事業主控除+その他の控除以下のときです(通年でその他の控除が無ければ290万円以下)。
  • 0円になる2つ目は、その線を少し超えても、課税標準×税率が百円未満のときです。百円未満は切り捨てるので、税額は0円です(下の計算例の最後の行)。

結果の読み方

結果の読み方
結果意味次にすること
「個人事業税 年額 約○円」と出たとき1年分の個人事業税です。納期は分けて定められていて、年額を分けて納めます。納期は原則8月・11月の年2回です。納税通知書の額と見比べます。
「個人事業税は0円(かかりません)」と出たとき事業所得+青色申告特別控除が、事業主控除+その他の控除以下です。その線を少し超えても、課税標準×税率が百円未満なら税額は0円と出ます。どちらの場合も、この計算では税額は0円です。赤字を翌年に繰り越したいときは、0円でも申告が必要です。都道府県税事務所に確かめます。
「事業所得+青色申告特別控除が○円以下なら0円」と出たとき0円になる線です。事業主控除(月割のときは月数分)に、入れたその他の控除を足した額です。自分の事業所得に青色申告特別控除を足した額と見比べます。
内訳に「+青色申告特別控除」と出たとき所得税では引いた青色申告特別控除を、個人事業税では引けないので足し戻しています。確定申告書の「青色申告特別控除額」の欄と同じ額かを確かめます。
内訳に「事業主控除(○か月分)」と出たとき12か月なら2,900,000円、年の途中の開業・廃業なら月割の額です。営業月数を選び直して、控除額が変わるのを確かめます。
内訳に「その他の控除(繰越損失など)」と出たとき入れた額の分だけ課税標準が減ります。事業税の計算での繰越損失は、所得税の繰越損失と額が違うことがあります。前の年の事業税の申告で、繰り越せる額を確かめます。
内訳の税率が「5%」「4%」「3%」と出たとき選んだ業種の税率です。第1種と第3種は5%、第2種は4%、あん摩・マッサージ・指圧・はり・きゅう・柔道整復などは3%です。自分の仕事がどの業種に当たるかは、都道府県税事務所に確かめます。
よくある間違い: 青色申告特別控除を足し戻さない事業所得5,000,000円・青色申告特別控除650,000円の人は、足し戻して5,650,000円から事業主控除を引くので、税額は137,500円です。足し戻さないと105,000円となり、少なく見積もります。確定申告書の事業所得の額と、青色申告特別控除の額を確かめます。

目安です。最終の税額は、都道府県の納税通知書で決まります。迷ったときは、都道府県税事務所に確かめてください。

計算例

計算例
入力計算結果
第1種・税率5%・事業所得5,000,000円・青色申告特別控除65万円・営業12か月・その他の控除なし事業所得5,000,000円、青色申告特別控除650,000円を足し戻して5,650,000円、事業主控除は年の2,900,000円、差し引くと2,750,000円、課税標準2,750,000円、課税標準×税率5%=137,500円を百円未満切り捨てて137,500円個人事業税 年額137,500円
第3種(あん摩・マッサージ・指圧・はり・きゅう・柔道整復など)・税率3%・事業所得6,000,000円・青色申告特別控除55万円・営業12か月・その他の控除なし事業所得6,000,000円、青色申告特別控除550,000円を足し戻して6,550,000円、事業主控除は年の2,900,000円、差し引くと3,650,000円、課税標準3,650,000円、課税標準×税率3%=109,500円を百円未満切り捨てて109,500円個人事業税 年額109,500円
第2種・税率4%・事業所得4,000,000円・青色申告特別控除10万円・営業12か月・その他の控除なし事業所得4,000,000円、青色申告特別控除100,000円を足し戻して4,100,000円、事業主控除は年の2,900,000円、差し引くと1,200,000円、課税標準1,200,000円、課税標準×税率4%=48,000円を百円未満切り捨てて48,000円個人事業税 年額48,000円
第3種・税率5%・事業所得3,000,000円・青色申告特別控除なし(白色など)・営業6か月・その他の控除なし事業所得3,000,000円、足し戻す青色申告特別控除はなし、事業主控除は6か月分の1,450,000円、差し引くと1,550,000円、課税標準1,550,000円、課税標準×税率5%=77,500円を百円未満切り捨てて77,500円個人事業税 年額77,500円
第1種・税率5%・事業所得4,000,000円・青色申告特別控除65万円・営業12か月・その他の控除1,000,000円事業所得4,000,000円、青色申告特別控除650,000円を足し戻して4,650,000円、事業主控除は年の2,900,000円、その他の控除1,000,000円、差し引くと750,000円、課税標準750,000円、課税標準×税率5%=37,500円を百円未満切り捨てて37,500円個人事業税 年額37,500円
第1種・税率5%・事業所得5,123,456円・青色申告特別控除65万円・営業12か月・その他の控除なし事業所得5,123,456円、青色申告特別控除650,000円を足し戻して5,773,456円、事業主控除は年の2,900,000円、差し引くと2,873,456円、千円未満を切り捨てて課税標準2,873,000円、課税標準×税率5%=143,650円を百円未満切り捨てて143,600円個人事業税 年額143,600円
第1種・税率5%・事業所得2,000,000円・青色申告特別控除65万円・営業12か月・その他の控除なし事業所得2,000,000円、青色申告特別控除650,000円を足し戻して2,650,000円、事業主控除は年の2,900,000円、差し引くと250,000円足りない(マイナス)ので課税標準は0円個人事業税は0円(かかりません)
第1種・税率5%・事業所得2,251,000円・青色申告特別控除65万円・営業12か月・その他の控除なし事業所得2,251,000円、青色申告特別控除650,000円を足し戻して2,901,000円、事業主控除は年の2,900,000円、差し引くと1,000円、課税標準1,000円、課税標準×税率5%=50円は百円未満なので切り捨てて0円個人事業税は0円(かかりません)

個人事業税のよくある質問

個人事業税は経費にできる?

できます。個人事業税は、納めた年分の所得税の事業所得の必要経費になります。賦課課税方式で納期が分けて定められている税は、各納期の税額を、納期の開始の日か実際に納付した日の属する年分の必要経費に算入できるとされています(所得税基本通達37-6(3))。8月・11月に納めた分は、その年分の確定申告(翌年3月に出すもの)で経費にします。事業を廃止した年は、その年の所得にかかる事業税の見込額を、その年分の必要経費に入れる取扱いがあります(同37-7)。

所得が290万円以下でも個人事業税の申告は必要?

申告の義務は、事業の所得(青色申告特別控除を足し戻した額)が事業主控除額を超える人だけにあります(地方税法第72条の55第1項)。290万円以下なら申告義務は無く、税額も0円です。ただし、赤字を翌年以降に繰り越して引きたい(青色申告者の損失の繰越控除)ときは、所得が0円でも毎年続けて申告する必要があります(同第72条の49の12第6項・第72条の55第2項)。所得税の確定申告か住民税の申告をした人は、個人事業税の申告は別に要りません(それぞれの申告書の「事業税に関する事項」欄に記入します。東京都主税局)。

青色申告特別控除は個人事業税で引けない?

引けません。個人の事業税の所得は、所得税法第26条・第27条(不動産所得・事業所得)の計算の例によるとされ(地方税法第72条の49の12第1項)、青色申告特別控除(租税特別措置法第25条の2)は入っていないため、所得金額に加算して計算します(東京都主税局。取扱通知(県)第3章11の4)。所得税で65万円(55万円・10万円)を引いた人は、その額を足し戻した所得が事業税の対象です。一方、青色申告者の損失の繰越控除(翌年以降3年間)は事業税でも使えます。ただし、繰り越せる額は事業税の計算で赤字になった額で、所得税の繰越損失とは額が違うことがあります。

年の途中で開業・廃業したときの事業主控除は?

事業を行った月数に応じた月割額になります。1年に満たないときは、290万円に月数をかけて12で割った額で、月数は暦に従い、1か月に満たない端数は1か月と数えます(地方税法第72条の49の14)。東京都の表では、6か月なら145万円、3か月なら72万5,000円です。このページの「営業月数」で選べます。年の途中で事業をやめたときは、廃止の日から1か月以内に個人事業税の申告が必要です。

文筆業や画家は個人事業税がかかる?

かかりません。個人事業税は地方税法などで決められた70業種(法定業種)だけが対象で、文筆業・画家・作家などは法定業種に入っていません。ただし、同じ仕事でも内容によってデザイン業やコンサルタント業などに当たることがあり、業種の判定は都道府県が決めます。迷うときは、事業所のある都道府県の税事務所に確かめてください。

2026年10月23日現在の情報です(データ最終更新: 2026年10月4日)。出典: 東京都主税局 個人事業税(法定業種と税率・税額の算出・納める時期) / e-Gov 法令検索 地方税法(第20条の4の2・第72条の49の12・第72条の49の14・第72条の49の17) / 国税庁 所得税基本通達 法第37条《必要経費》関係(37-6・37-7 事業税の必要経費算入)