減価償却費はいくら?

取得価額・耐用年数・使い始めた年月を入れると、1年目の償却費と毎年の残高が分かります。

種類を選ぶと耐用年数が入ります。長い名称は短く表示しています。

2026年4月に使い始めた場合の1年目の償却費

250,500円

定額法・償却率0.167・年額334,000円×9/12か月・7年目まで(最後は備忘価額1円)

国税庁 No.2106・耐用年数省令 別表第八・第十で計算(令和8年4月1日現在・10月4日確認)

目安。最終的な額は税理士・税務署が決めます。事業用(個人事業・法人)が対象、家事用は対象外。

使い始めた2026年4月から月割りでその年分の経費になります。

次の確定申告は2027年2月16日〜3月15日、償却資産の申告は2027年2月1日までです。

定率法は初めに残高が速く減り、終盤に定額法との差が縮まります

0円100200今年0年5年10年
定額法200%定率法
入力した取得価額2,000,000円・耐用年数6年・2026年4月から使用。1年目は定額法250,500円、200%定率法499,500円。今年は1年目。縦軸は万円。

年ごとの償却費と残高を確認できます。

毎年の償却費と未償却残高
年償却費未償却残高
1年目 2026年分(9か月分)250,500円1,749,500円
2年目 2027年分334,000円1,415,500円
3年目 2028年分334,000円1,081,500円
4年目 2029年分334,000円747,500円

取得価額が40万円以上なら、この表のとおり耐用年数で償却します(少額の特例は取得価額40万円未満まで)。

取得価額は、購入代金に引取運賃・購入手数料と、使えるようにするための費用を足した額(消費税を含むかは経理方式による)。1円未満は切り捨てで計算しています。有形の資産は、未償却残高の最後の1円が備忘価額です(無形固定資産は0円まで)。

減価償却の計算と注意点

計算方法と注意点

計算のしかた

事業のために買った車・パソコン・建物などは、買った年に全額を経費にせず、耐用年数にわたって少しずつ経費にします。これが減価償却で、その年の経費にする額が減価償却費です(国税庁 No.2100)。

  • 定額法: 取得価額×定額法の償却率。毎年同じ額です。個人の法定の償却方法はこちらです(法人の法定は定率法。下の「償却方法の届出」)。
  • 200%定率法: 期首未償却残高×定率法の償却率。初めの年ほど多く、年とともに減ります。ただし、その額が償却保証額(取得価額×保証率)に満たなくなった年からは、その年の期首未償却残高(改定取得価額)×改定償却率の同額になります(国税庁 No.2106)。個人が使うには届出が要ります(法人は定率法が法定で、定額法に届出が要ります)。
  • 月割り: 年の途中で使い始めた年は、12で割って使った月数をかけます。使い始めた月から数え、1か月に満たない端数は1か月です。
  • 備忘価額1円: 有形の資産は取得価額から1円を引いた額まで償却し、最後の年は「期首の帳簿価額−1円」、1円が残ります。ソフトウェアなどの無形固定資産は定額法のみで、0円まで償却します。
  • 法人の数字: 法人の額は償却限度額(上限)です。損金経理した額が限度額以内なら、その額が損金になります。

償却率・改定償却率・保証率は、耐用年数省令の別表第八(平成19年4月1日以後取得の定額法)と別表第十(平成24年4月1日以後取得の定率法)の耐用年数2〜50年を、このページに写しています。取得価額100万円・耐用年数10年の国税庁の計算例(定額法は毎年10万円で最後が99,999円、200%定率法は1年目20万円・7〜9年目65,536円・最後が65,535円)と一致することを確かめています。

耐用年数ごとの1年目の額

1年間使ったときの額です。期中に使い始めた年は月割りで少なくなります。

取得価額100万円で耐用年数ごとの1年目の減価償却費
耐用年数定額法(償却率)200%定率法(償却率)
3年334,000円(0.334)667,000円(0.667)
4年250,000円(0.250)500,000円(0.500)
5年200,000円(0.200)400,000円(0.400)
6年167,000円(0.167)333,000円(0.333)
8年125,000円(0.125)250,000円(0.250)
10年100,000円(0.100)200,000円(0.200)
15年67,000円(0.067)133,000円(0.133)
22年46,000円(0.046)91,000円(0.091)
結果の読み方

定額法と定率法の違い

定率法は初めの年に経費にできる額が多く、定額法は毎年ほぼ同じ額です。全期間の償却額は同じで、経費にする時期が違います。個人は原則として定額法で、定率法を使うには届出が要ります。建物などは定額法しか選べません。

最後に残る額と月割り

有形資産は最後に備忘価額の1円が残り、ソフトウェアなどの無形資産は0円まで償却します。使い始めた年は、その月から事業年度の終わりまで月割りで計算します。

中古・少額・建物の注意

  • 中古資産の耐用年数: 使える期間を見積もった年数にできます。見積もりが難しいときの簡便法は、法定耐用年数の全部を過ぎた資産なら法定耐用年数の20%、一部を過ぎた資産なら「法定耐用年数−経過年数+経過年数×20%」で、1年未満の端数は切り捨て、2年未満なら2年です。法定耐用年数30年で10年経過なら22年です。資本的支出が取得価額の50%を超えると簡便法は使えません(国税庁 No.5404)。出した年数を、上の耐用年数に入れてください。
  • 少額の資産: 取得価額が10万円未満なら、個人は償却せず使い始めた年の必要経費になります(所得税法施行令138条)。法人は損金経理したときに損金になります(法人税法施行令133条)。10万円以上20万円未満は一括償却資産(3年で均等)も選べます。一定の要件を満たす青色申告者は、10万円以上40万円未満(令和8年3月31日までの取得は30万円未満)の資産を年300万円まで全額必要経費にできます。貸付けに使うもの(主要な業務を除く)は対象外です(国税庁 No.2100)。
  • 法人の少額の特例: 青色申告の中小企業者等は、取得価額40万円未満(令和8年3月31日までの取得は30万円未満)の資産を年300万円まで損金にできます。令和11年3月31日までの取得が対象です(租税特別措置法67条の5)。国税庁 No.5408は令和7年4月現在の記載で、30万円未満・令和8年3月31日までのままのため古くなっています。条文と最新の改正で確かめてください。
  • 建物・建物附属設備・構築物・無形固定資産: 平成10年4月1日以後に取得した建物と、平成28年4月1日以後に取得した建物附属設備・構築物は、定額法のみです。ソフトウェアなどの無形固定資産も定額法のみで、0円まで償却します。資産の種類で選ぶと、償却方法が定率法でも定額法で計算します(建物附属設備は使い始めた年月が平成28年4月以後のとき。それ以前は定率法も選べます)。
  • 償却方法の届出: 個人の法定の償却方法は定額法で、定率法を使うには、新たに業務を始めた年の翌年3月15日までに、償却方法の選定の届出をします。届出がなければ定額法です。法人の法定の償却方法は定率法(建物などを除く)で、定額法を使うには届出が要ります。事業年度の始まりが1月以外のときは法人として見て、その旨を表示します。

計算に入れていない内容

計算に入れていないもの

この計算に入れていないもの

  • 古い取得分: 平成24年3月31日以前に取得した資産の率(旧定率法の250%など)、平成19年3月31日以前に取得した資産の旧定額法・旧定率法は入れていません。個人で平成24年分に定率法を選んでいた人が平成24年4月1日〜12月31日に取得した資産は、改正前の250%定率法を使える経過措置があります(このページは200%定率法のみ。国税庁 No.2106)。
  • 年の途中の除却・売却・特別償却・リース・資本的支出: 入れていません。年の途中で売却・除却した年は月数で按分するなど、扱いが変わります。
  • 耐用年数51年以上: 入力は50年までです。
  • 1円未満の端数: 切り捨てで計算しています。実際の申告の端数処理は税理士・税務署に確認してください。

率と耐用年数は e-Gov の減価償却資産の耐用年数等に関する省令、手順は国税庁のタックスアンサーで確かめています。

減価償却のよくある質問

減価償却費の計算式は?

定額法は毎年同じ額で、200%定率法は残高に率をかけるので初めの年が重く、年とともに軽くなります。取得価額1,000,000円・耐用年数10年なら、定額法は毎年100,000円(最後の年だけ99,999円)です。定率法は1年目が200,000円で、償却保証額(1,000,000円×保証率=65,520円)を割り込む7年目から、改定償却率0.250で毎年65,536円の同額になります(国税庁 No.2106の計算例と同じ値です)。どちらの方法でも償却できる合計は取得価額−1円で、違うのは経費に出る時期だけです。年の途中で使い始めたときは、購入した日ではなく事業に使い始めた月から数えて、1年目だけ12分の使った月数にします(国税庁 No.2106)。

耐用年数はどうやって調べる?

減価償却資産の耐用年数等に関する省令の別表(別表第一は機械装置以外の有形資産、別表第二は機械装置、別表第三は無形資産)に、資産の種類・構造・用途ごとに定められています。国税庁の「主な減価償却資産の耐用年数表」でも調べられます(国税庁 No.2100)。同じ車でも普通自動車は6年、軽自動車は4年のように、種類と細目で変わります。

償却方法は定額法と定率法のどちら?(個人と法人)

届出をしなければ、個人は定額法、法人は定率法が法定の方法です(法人でも建物などは定額法)。個人が定率法にするには、新たに業務を始めた年の翌年3月15日までに選定の届出が要り、出さなければ定額法になります。違いの大きさは例で分かります。取得価額2,000,000円・耐用年数6年の資産を2026年4月に使い始めると、1年目の償却費は定額法が250,500円、定率法が499,500円で、定率法のほうが249,000円多く経費になります。ただし、平成10年4月1日以後に取得した建物と、平成28年4月1日以後に取得した建物附属設備・構築物、それにソフトウェアなどの無形固定資産は、定率法を選べず定額法だけです。自分がどちらなのか分からないときは、前の年の青色申告決算書の償却方法の欄か、税務署で確かめます(国税庁 No.2100)。

10万円未満・20万円未満・30万円(40万円)未満の資産は?

取得価額が10万円未満(または使用可能期間が1年未満)なら、個人は減価償却せず使い始めた年の必要経費になります(所令138)。法人は損金経理したときに損金になります(法令133)。10万円以上20万円未満は、3年で均等に必要経費にする一括償却資産も選べます。一定の要件を満たす青色申告者は、10万円以上30万円未満(令和8年4月1日以後の取得は40万円未満)の資産を、年300万円まで全額必要経費にする特例があります。法人も、中小企業者等なら40万円未満(令和8年3月31日までの取得は30万円未満)の資産を年300万円まで損金にできる特例があります(令和11年3月31日まで・措置法67条の5)。令和4年4月1日以後に取得して貸付けに使うもの(主要な業務を除く)にはこれらの扱いはありません(国税庁 No.2100)。取得価額が消費税込みか抜きかは、経理方式で決まります。

中古の資産を買ったときの耐用年数は?

見積もりが難しいときの簡便法は、法定耐用年数をどれだけ過ぎた資産かで決まります。例えば法定耐用年数22年の木造住宅を、築5年で買ったなら、22−5+5×20%=18年です。法定耐用年数6年の車が7年たっているときは、全部を過ぎているので6×20%=1.2年で端数を切り捨てると1年ですが、2年未満は2年とするので2年になります。買ったあとに大きな改修(資本的支出)をして、その額が取得価額の50%を超えると、簡便法は使えません(国税庁 No.5404)。計算して出した年数は、このページの耐用年数の欄に入れてください。

1円が残るのはなぜ?

有形の資産は、取得価額から1円を引いた額までしか償却できないので、最後に備忘価額1円が残ります。取得価額1,000,000円・耐用年数10年の定額法なら、9年目までは毎年100,000円で、10年目は期首の帳簿価額100,000円から1円を引いた99,999円です。償却の合計は999,999円で、1円が残ります(国税庁 No.2106の計算例と同じ値です)。ソフトウェアなどの無形固定資産だけは、1円を残さず0円まで償却します。残った1円の資産を売ったり捨てたりした年の扱いは、このページの計算に入っていません。

減価償却とは?

事業に使う資産の代金を、使える期間(耐用年数)に分けて、毎年の経費にする仕組みです。対象は、使ううちに価値が減る事業用の資産(車・パソコン・建物・ソフトウェアなど)で、土地のように使っても減らないものは償却しません。例えば取得価額2,000,000円・耐用年数6年の資産を2026年4月に使い始めると、定額法で1年目は250,500円、2年目から毎年334,000円ずつ、7年かけて経費にします。代金が小さい資産は、分けずに買った年に全額を経費にできる場合があります(条件はこのページの少額の資産の欄にあります。国税庁 No.2100)。

減価償却費は、確定申告のどこに書く?

個人事業の青色申告なら青色申告決算書の「減価償却費の計算」の欄に資産ごとに書き、白色申告なら収支内訳書の同じ名前の欄に書きます。その合計が、経費の減価償却費になります。法人は法人税の申告書の別表に書きます。書き方や、少額の資産の扱いは、税務署か税理士で確かめてください。

2026年10月23日現在の情報です(データ最終更新: 2026年10月20日)。