国立映画アーカイブ「カルト・ブランシュ 2026」12月開催
ベストカレンダー編集部
2026年10月30日 18:56
4人の映画人が選ぶ、日本映画の多彩な魅力
国立映画アーカイブ(NFAJ)は、上映企画「カルト・ブランシュ 2026」を2026年12月1日から12月27日まで開催します。会場は国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU(2階)です。月曜日は休館となります。
「カルト・ブランシュ」は、映画監督や撮影監督、研究者など第一線で活躍する映画人に“白紙委任状(Carte Blanche)”を託し、自由な発想と独自の視点で上映プログラムを編成する企画です。今回取り上げるのは、国立映画アーカイブが所蔵する日本映画コレクション。映画史に名を刻む古典的名作から、再評価が待たれる佳作まで、28プログラム、29作品を通して日本映画の多面的で豊かな魅力を紹介します。
選者は、映画撮影監督の芦澤明子氏、映画研究者の斉藤綾子氏、映画監督の岩井俊二氏、同じく映画監督の黒沢清氏の4人です。自身の映画体験や創作活動、研究テーマと深く結びついた作品を選び、それぞれの視点からプログラムを構成しました。上映にあわせ、選者によるトークやインタビュー映像も交え、作品との出会いや選定の背景をたどります。
撮影監督・芦澤明子氏が光を当てる7作品
芦澤氏は青山学院大学在学中に8ミリ映画の自主制作を始め、大島渚監督『愛のコリーダ』(1976)の撮影監督を務めた伊東英男氏に師事しました。1980年代は広告映像の分野で活動し、1990年代以降に劇映画へ進出。黒沢清監督『トウキョウソナタ』(2008)をはじめ、原田眞人氏、大友啓史氏、沖田修一氏、深田晃司氏ら多くの監督の作品に参加しています。
自然光を生かした繊細なライティングと、静寂の中に不安や緊張をにじませる映像表現で高く評価され、2026年には第79回カンヌ国際映画祭で「ピエール・アンジェニュー・トリビュート」を受賞しました。今回の選出では、日本映画撮影監督協会(JSC)による「名作上映会」を通じて見つめてきた歴代キャメラマンたちの仕事に光を当てます。大スクリーンで真価を発揮する作品を通し、撮影監督の映像表現への挑戦や、フレームの外へとはみ出す人間の感情、不条理な衝動を浮かび上がらせます。
- 『浮雲』(1955、成瀨巳喜男)
- 『豚と軍艦』(1961、今村昌平)
- 『飢餓海峡』(1965、内田吐夢)
- 『無常』(1970、実相寺昭雄)
- 『仁義なき戦い 広島死闘篇』(1973、深作欣二)
- 『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』(1973、山田洋次)
- 『火まつり』(1985、柳町光男)
研究者・斉藤綾子氏が見つめる、周縁化された人々
斉藤氏は明治学院大学名誉教授で、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の映画学Ph.D.を取得。フェミニズム映画理論やジェンダー批評の視点から、ヒッチコック、ファスビンダー、アケルマン、田中絹代を論じるほか、戦後日本映画のジェンダーとセクシュアリティ、女性監督や女優について幅広く論文やエッセイを執筆しています。単著に『撮られる女/撮る女』(青弓社)、共編著に『映画と身体/性』(森話社)、『映画女優 若尾文子』(みすず書房)などがあり、「ふぇみん」で映画評を担当しています。
国立映画アーカイブでの研究調査のための特別映写観覧を通じて出会った作品群から、特に強い印象を残した8作品を選出。歴史の中で周縁化されてきた存在に着目し、差別や抑圧にさまざまな形で抗う人々の姿を見つめた日本映画を紹介します。
- 『からゆきさん』(1937、木村荘十二)
- 『煉瓦女工』(1940、千葉泰樹)
- 『肉体の門』(1948、マキノ雅広)
- 『赤線基地』(1953、谷口千吉)
- 『女ばかりの夜』(1961、田中絹代)
- 『おなじ太陽の下で』(1962、望月優子)
- 『ここに生きる』(1962、望月優子)
- 『骨までしゃぶる』(1966、加藤泰)
岩井俊二氏と黒沢清氏、それぞれの「思い出の映画」
岩井俊二氏が選ぶ、さまざまな気配を宿した映画
岩井氏は1963年、宮城県生まれ。1988年からドラマやミュージックビデオ、CFなど多方面の映像制作に携わり、1993年にはフジテレビ「if もしも」の一作品として放送された「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」で日本映画監督協会新人賞を受賞しました。初の長篇映画『Love Letter』は1995年公開。その後、『スワロウテイル』(1996)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001)、『花とアリス』(2004)、『リップヴァンウィンクルの花嫁』(2016)、『チィファの手紙』(2018)、『ラストレター』(2020)、『キリエのうた』(2023)などを発表しています。
岩井氏は、戦争や敗戦後、死者、血、旅芸人、老いと恋、青春と性など、さまざまな「気配」を感じさせる映画を選びました。愛してやまない映画にはただならぬ気配と独特な余韻がある、という選者コメントとともに、次の7作品を紹介します。
- 『陸軍』(1944、木下惠介)
- 『黄色いからす』(1957、五所平之助)
- 『はなれ瞽女おりん』(1977、篠田正浩)
- 『サード』(1978、東陽一)
- 『ツィゴイネルワイゼン』(1980、鈴木清順)
- 『ヒポクラテスたち』(1980、大森一樹)
- 『会社物語 MEMORIES OF YOU』(1988、市川準)
黒沢清氏が次世代の映画づくり手にも見てほしい作品
黒沢氏は1955年、兵庫県神戸市生まれ。立教大学在学中に8ミリ映画を撮り始め、長谷川和彦氏、相米慎二氏に師事しました。1997年の『CURE』で世界的に注目され、2000年の『回路』では第54回カンヌ国際映画祭の国際批評家連盟賞を受賞。『トウキョウソナタ』(2008)で同映画祭「ある視点」部門審査員賞、『岸辺の旅』(2014)で同部門監督賞を受賞し、『スパイの妻』(2020)は第77回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞に輝きました。最新作は『黒牢城』(2026)です。
今回の選出作は、ふとした時間に思い巡らせて「これは面白かった」と浮かんだ、黒沢氏自身の「思い出の映画」。これから映画をつくりたい人や、まさに制作に取り組んでいる人にも見てもらいたいという思いが込められています。
- 『祇園の姉妹』(1936、溝口健二)
- 『蜘蛛巣城』(1957、黒澤明)
- 『日本の夜と霧』(1960、大島渚)
- 『マタンゴ』(1963、本多猪四郎)
- 『座頭市牢破り』(1967、山本薩夫)
- 『四谷怪談 お岩の亡霊』(1969、森一生)
- 『仁義なき戦い 代理戦争』(1973、深作欣二)
12月1日から27日まで、長瀬記念ホール OZUで開催
上映企画の会期は2026年12月1日から12月27日までで、月曜日は休館です。会場は国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU(2階)、主催は国立映画アーカイブ。上映スケジュールは11月上旬に当館ホームページで公開予定とされています。チケットの詳細も同ページで案内されます。
開催概要は以下の通りです。公式ページでは企画名の英題を「Carte Blanche 2026」と表記しています。問い合わせ先はハローダイヤルです。
| 企画名 | カルト・ブランシュ 2026(Carte Blanche 2026) |
|---|---|
| 会期 | 2026年12月1日~12月27日(月曜休館) |
| 会場 | 国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU(2階) |
| 主催 | 国立映画アーカイブ |
| 公式ページ | https://www.nfaj.go.jp/film-program/carteblanche202612/ |
| 問い合わせ先 | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
| チケット | 詳細はHPをご確認ください。 |
| 上映スケジュール | 当館HPで11月上旬に公開予定 |
4人の選者が異なる経験や関心から選び出した作品を、トークやインタビュー映像とともにたどる「カルト・ブランシュ 2026」。日本映画の名作や佳作を、撮影表現、ジェンダー、映画に漂う気配、個人的な記憶といった多様な切り口から見つめる上映企画です。
出典:PR TIMES の発表
この記事は、元の発表をもとに AI を用いて下書きし、点検を通して 2026年10月30日 に公開しました(記事の作り方)。
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