5月26日開始:FACEDUO熱中症対策VRで見守り学習
ベストカレンダー編集部
2026年5月18日 15:52
FACEDUO熱中症VR提供
開催日:5月26日
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高齢者に増す熱中症リスクと社会的な課題
大塚製薬株式会社は、2026年5月18日13時に発表したプレスリリースにおいて、VRトレーニングプログラム「FACEDUO(フェイスデュオ)」の新しいコンテンツとして「熱中症対策VR」を5月26日から提供開始すると公表しました。共同事業のパートナーは株式会社ジョリーグッド(代表取締役CEO:上路 健介)であり、本プログラムは自治体や医療機関、企業を対象に生活者向けセミナー等での活用を想定しています。
熱中症は高温多湿環境での体温調節障害に起因する身近な健康リスクです。大塚製薬は、総務省消防庁の資料を引用し、救急搬送者の約6割が高齢者である点を指摘しています(出典:総務省消防庁報道発表資料「令和7年5月~9月の熱中症による救急搬送状況(令和7年10月29日)」)。高齢者は屋内での発症が多く、暑さや喉の渇きを感じにくくなる、加齢に伴う体温調節機能の低下といった要因で自覚症状が乏しいまま重症化することが課題とされています。
こうした背景から、正しい知識の啓発に加え、本人や周囲が「気づき」「対応する」ことを促す教育的手法の必要性が高まっています。また、環境省がまとめた熱中症対策実行計画(令和5年5月30日 閣議決定)に示されるように、自治体や医療機関を含めた地域全体での見守りや支援といった社会的対策が求められています。
「熱中症対策VR」が目指す体験と学び
「熱中症対策VR」は大塚製薬が30年以上にわたり蓄積してきた熱中症対策の知見をベースに、VRによる疑似体験を通じて高齢者および周囲の人々の理解を深めることを目的に開発されました。プログラムは2つのコンテンツで構成され、各体験は約12分です。セミナーや研修で短時間に体験できる仕様となっています。
開発の狙いは、単に知識を伝えるにとどまらず、体験を通じて「熱中症のサインを見分ける力」と「早期の対応行動」を促すことです。VR体験により、当事者視点の身体感覚や判断の遅れによる経過を追体験できるため、言葉や文字だけでは伝わりにくい危険の実感が得られる点が特徴です。
コンテンツ構成と体験時間
プログラムは以下の2本立てです。各編ともに体験時間はおおむね12分で、短時間の研修カリキュラムに組み込みやすい設計です。
- 「熱中症のサインを知ろう」篇:重症化した状況から時間を巻き戻し、中等症・軽症段階へと遡りながら症状の進行を体験します。だるさ、めまい、こむら返り等のサインが重症化へと繋がるプロセスを当事者視点で疑似体験し、各段階に応じた初動対応を学びます。
- 「年齢とともに変わる熱中症対策」篇:一人暮らしの高齢者の日常を舞台にした対話形式のコンテンツで、暑さや喉の渇きを感じにくくなること、筋肉量の低下に伴う水分保持力の減少など、加齢に伴う身体機能の変化と主観的な感覚のズレを当事者視点で疑似体験します。室内・夜間に潜むリスクやエアコン使用への心理的抵抗など、見落とされやすい要因にも着目します。
各コンテンツは、単に症状を示すだけでなく、発見から初動対応までの流れを実践的に学べる点が重視されています。判断の遅れが生じる場面や、その結果としての重症化リスクを体験することで、早期の気づきと行動につながる理解を促します。
体験の具体的な学習効果と利用想定
体験を通じて得られる主な学習効果は次の通りです。まず、熱中症のサインの段階的な理解により、初期症状を見逃さない視点が養われます。次に、加齢に伴う身体変化の理解により、本人の主観と実際の身体状態の乖離を認識できるようになります。
利用想定としては、自治体主催の生活者向けセミナー、医療機関での健康教育、企業の従業員研修や地域包括支援センター等での説明会といった場が挙げられます。短時間で体験可能なため、集合研修や出張講座と組み合わせやすい点が利点です。
監修の視点とFACEDUOシリーズの位置づけ
本プログラムの医学監修は日本医科大学大学院医学研究科 救急医学分野の横堀 將司教授(日本医科大学付属病院 高度救命救急センター 部長)が担当しています。横堀氏は気候変動に伴う熱中症リスクの高まりと高齢化社会における課題を指摘し、VRによる実感的理解が早期の気づきと行動変容に繋がることを期待するコメントを寄せています。
FACEDUO自体は「人とテクノロジーで社会課題に対する解決策を提案するVRトレーニングプログラム」として位置づけられており、既存のプログラムには以下のようなラインナップがあります。
- ソーシャルスキルトレーニング(SST)支援プログラム
- 社会生活場面を教材にVRで練習するプログラム。対人スキルの習得支援を目的とする。
- ひきこもり家族支援プログラム
- ひきこもり者の家族に対し、社会参加を促すコミュニケーションポイントや対応方法を学ぶためのプログラム。
- 認知症ケア支援VR
- 認知症の方の家族が具体的対応を学ぶための支援プログラム。
- フレイル予防支援VR
- 高齢者の日常に潜む小さなフレイルの兆しを学ぶコンテンツなど、合計6つのプログラムを展開中です。
FACEDUOの詳細および各プログラムについては、公式サイト(https://www.faceduo.jp/)で案内されています。また、今回の「熱中症対策VR」の紹介ページはhttps://www.faceduo.jp/heatstroke/です。
導入方法、連携の取り組みと大塚製薬の長年の活動
導入を検討する自治体や医療機関、企業向けの問い合わせ窓口はFACEDUOの問合せフォーム(https://www.faceduo.jp/form/contact)を通じて案内されています。短時間で実施可能なため、既存のセミナーや研修プログラムへ組み込みやすいことが想定されています。
大塚製薬は、企業理念「Otsuka-people creating new products for better health worldwide」のもと、熱中症対策に関して30年以上にわたる啓発活動を続けています。スポーツや学校、職場など多様なシーンを対象に水分・電解質補給の重要性を伝える取り組みを行ってきました。全国47都道府県や800以上の自治体との包括的な連携協定、環境省との熱中症対策推進に関する連携協定(2023年締結)など、多様なステークホルダーと協働する実績があります。
さらに、大塚製薬は自治体・学校・企業向けの「熱中症対策アンバサダー®」講座の主催、教職員向け教材の提供など、情報を広く伝えるための仕組みづくりを進めてきました。こうした長年の活動は、本VRプログラムのコンテンツ設計やメッセージの整合性に反映されています。
医学監修者のコメント(要旨)
横堀 將司教授は、気候変動と熱中症リスクの高まりを踏まえ、熱中症対策の根幹は正しい理解と行動変容にあると述べています。言葉や文章だけで伝わりにくい身体の変化や危険の兆候をVRで実感することが、早期の気づきと適切な対応を促す点で有効であるという見解が示されています。
この監修により、プログラムは臨床的見地を取り入れた設計になっていることが強調されています。監修者の専門分野である救急医療の視点から、救急搬送の観点や重症化プロセスの描写にも配慮が加えられています。
要点の整理(本記事のまとめ)
以下の表は、本リリースで示された主要項目を整理したものです。導入検討時の基本情報として参照できます。表の後に本記事の要点を簡潔にまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表元/日付 | 大塚製薬株式会社/2026年5月18日 13:00 |
| 提供開始日 | 2026年5月26日 |
| 共同事業者 | 株式会社ジョリーグッド(代表取締役CEO:上路 健介) |
| プログラム名 | FACEDUO「熱中症対策VR」 |
| コンテンツ | ①「熱中症のサインを知ろう」篇、②「年齢とともに変わる熱中症対策」篇(各約12分) |
| 想定利用者 | 自治体、医療機関、企業の生活者向けセミナー等 |
| 医学監修 | 横堀 將司(日本医科大学大学院医学研究科 救急医学分野 教授) |
| 関連URL | プログラム:https://www.faceduo.jp/heatstroke/ FACEDUO:https://www.faceduo.jp/ 問合せ:https://www.faceduo.jp/form/contact |
| 参考資料 | 総務省消防庁報道発表資料(令和7年10月29日)、環境省 熱中症対策実行計画(令和5年5月30日) |
本記事では、発表内容を整理して提示しました。重要な点は、(1)高齢者の熱中症は屋内発症が多く重症化しやすいこと、(2)早期の気づきと初動対応が重症化防止に寄与すること、(3)VR体験による実感的理解が行動変容を促す可能性を有すること、(4)導入や問い合わせはFACEDUOの専用フォームから行えることです。これらを踏まえ、自治体や医療・介護・地域支援の現場での活用が期待されます。