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海士町に完成 オフサイト建築の単身向け15戸住宅

単身向け居住施設完成

開催日:3月23日

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単身向け居住施設完成
これはどんな建物でどこにあるの?
島根県海士町菱浦地区に完成した単身者向けの長屋で、二階建て+平屋の2棟計15戸(各25〜30㎡)。オフサイト建築で本土組立→搬送し、2026年3月23日に引き渡しが完了しています。
オフサイト建築って何がいいの?
本土でユニットや大型パネルを事前に組立てて輸送し、現地では接合と仕上げのみ行う工法。現地作業と要員を大幅に削減して短工期・高品質化し、島内での保守も容易にする点が利点です。

海士町で完成した「オフサイト建築」による単身者向け居住施設の全容

島根県海士町菱浦地区において、一般社団法人日本オフサイト建築協会がスキームづくりに参画した「海士町菱浦地区海士流施設建設プロジェクト」による単身者向け居住施設(長屋2棟・計15戸)が完成し、2026年3月23日に引き渡しが完了しました。プレスリリースは2026年3月29日 06時00分に発表されています。代表理事は長坂俊成、本部は東京都千代田区に所在します。

本プロジェクトは、離島における住まい不足と建築従事者の人手不足という課題を背景に、公募型プロポーザルを通じて選定された島内外の事業者が連携して実施した取り組みです。完成した施設は二階建て棟と平屋棟から構成され、各戸の面積は25~30平方メートルで、単身者向けに最適化された設計となっています。

島根県海士町に「ボックスユニット工法」を用いた二階建および平屋の単身者向け居住施設(計15戸)が完成 画像 2

完成日時と発表の位置づけ

本施設は2026年3月23日に完成引き渡しが行われ、プレスリリースは2026年3月29日に出されています。引き渡し完了日と発表日は明確に記載されており、工事の完了と運用開始に向けた段取りが整えられたことが示されています。

離島での住宅整備に関する公的プロジェクトとして、関係各社と自治体が連携して実行した実証的な取り組みであり、短い工期で高品質な居住環境を提供した点が特筆されます。以降は工法、工程、参画チーム、性能などの詳細を順に整理します。

島根県海士町に「ボックスユニット工法」を用いた二階建および平屋の単身者向け居住施設(計15戸)が完成 画像 3

採用した工法と設計・性能のポイント

本プロジェクトで採用されたのは、本土でおよそ7割の工程を完了させる「オフサイト建設(ボックスユニット工法)」です。大型パネルを用いた在来工法ベースの組み立てにより、移動可能なユニットを現地で接合して居室を完成させる手法が取られています。

この工法は、島内での職人不足や宿泊問題を回避しつつ、短工期で品質の高い住宅を供給することができる点が特徴です。輸送や接合の工程を含めた施工計画により、建築工事全体は約5ヶ月(うち本土での組立3ヶ月)で実施されています。

島根県海士町に「ボックスユニット工法」を用いた二階建および平屋の単身者向け居住施設(計15戸)が完成 画像 4

設計と材料の特徴

設計面では在来木造の枠組みを活かした大型パネル工法を採用しており、特殊な作りではないため完成後の保守や修繕が島内の事業者で対応可能です。外壁や床材には島根県産材を多用し、地域資源の活用と環境負荷低減にも配慮しています。

また、建物性能は都市部の最新基準に匹敵する仕様となっており、長寿命化と快適性を両立しています。耐震・劣化対策・維持管理・断熱面で高い水準を満たすことが明記されています。

主要性能
耐震等級3、劣化対策等級3、維持管理等級3、断熱等級6、C値1.0以下
構法
在来工法ベースの大型パネル工法(ボックスユニット化)
材料
島根県産材を外壁・床材などに使用
島根県海士町に「ボックスユニット工法」を用いた二階建および平屋の単身者向け居住施設(計15戸)が完成 画像 5

施工の流れと具体的な工程管理

プロジェクトでは、岡山市で大型パネルを製作し、馬潟港でユニット組み立てを行ったうえでフェリーで海士町へ搬送するという工程を採用しました。各ユニットはトラックで現場まで運搬され、現地でユニットを積層・接合して居室を完成させます。

この一連のプロセスにより、現地での施工時間と必要な人員を最小化し、工期短縮に成功しました。造成工事は8ヶ月、建築工事は5ヶ月というスケジュールで実施されています。

島根県海士町に「ボックスユニット工法」を用いた二階建および平屋の単身者向け居住施設(計15戸)が完成 画像 6

輸送・現地組立の手順

  1. 本土(岡山市)で大型パネルの製作を実施(本土での組立作業を含め工程の約7割を完了)。
  2. 馬潟港でユニット化し、トレーラーで港へ搬送。
  3. フェリーで海士町へ輸送。
  4. 現地で各ユニットをクレーンなどで据え付け、二階建てはユニットを積層して1戸を構成。
  5. 仕上げと接合部の最終調整、設備の現地接続を行い完成・引き渡し。

これらの手順により、建築工事は約5ヶ月で完了しました。現地での作業は接合と仕上げが中心となり、島内の人員で維持管理が継続できる設計になっています。

島根県海士町に「ボックスユニット工法」を用いた二階建および平屋の単身者向け居住施設(計15戸)が完成 画像 7

プロジェクトの規模、費用、参画チーム

プロジェクト名は「海士町菱浦地区海士流施設建設プロジェクト(公募型プロポーザル)」で、事業費は2億9,700万円(税込)です。建築規模は単身長屋2棟、計15戸で各戸の面積は25~30平方メートルとなっています。

工期は造成工事が8ヶ月、建築工事が5ヶ月で実施され、関係各社がそれぞれの役割を明確に分担してプロジェクトを完遂しました。

プロジェクト名 海士町菱浦地区海士流施設建設プロジェクト(公募型プロポーザル)
事業費 2億9,700万円(税込)
建築規模 単身長屋2棟 計15戸(各25~30㎡)
工期 造成工事 8ヶ月/建築工事 5ヶ月(本土での組立3ヶ月含む)
島根県海士町に「ボックスユニット工法」を用いた二階建および平屋の単身者向け居住施設(計15戸)が完成 画像 8

参画チームの役割分担

  • 有限会社北峯工務店(島根県海士町):現地施工・アフター対応
  • 株式会社サトウ工務店(新潟県三条市):プロジェクト全体計画・基本設計
  • ウッドステーション株式会社(千葉県千葉市):大型パネル施工・輸送計画
  • 一般社団法人日本オフサイト建築協会:開発スキームづくり

上記のほか、多くの協力者の参画によりプロジェクトは実行されました。各社の専門性を結集し、離島特有の制約を踏まえた現実的かつ持続可能な施工体制が構築されています。

島根県海士町に「ボックスユニット工法」を用いた二階建および平屋の単身者向け居住施設(計15戸)が完成 画像 9

要点の整理と今回の取り組みの位置づけ

ここまで述べてきた要点を表に整理します。表には完成日、場所、戸数、面積、事業費、工期、工法、主要性能、参画組織など、プロジェクトの主要情報を網羅しています。

項目 内容
完成日 2026年3月23日(引き渡し完了)
発表日 2026年3月29日 06時00分(一般社団法人日本オフサイト建築協会発表)
場所 島根県海士町菱浦地区
プロジェクト名 海士町菱浦地区海士流施設建設プロジェクト(公募型プロポーザル)
事業費 2億9,700万円(税込)
建築規模 単身長屋2棟 計15戸(各25~30㎡)
工期 造成工事 8ヶ月/建築工事 5ヶ月(本土組立3ヶ月含む)
工法 ボックスユニット工法(大型パネル/在来工法ベース)
主要性能 耐震等級3、劣化対策等級3、維持管理等級3、断熱等級6、C値1.0以下
参画チーム 有限会社北峯工務店、株式会社サトウ工務店、ウッドステーション株式会社、一般社団法人日本オフサイト建築協会 他
特徴 本土で約7割を製作するオフサイト建築により短工期化、島根県産材の活用、島内での保守が可能な在来工法ベース

本プロジェクトは、離島という地域特性に適した工法選定と工程管理により、住まい不足と人手不足という現実的課題に応えた事例として位置づけられます。今回の取り組みは工程の多くを本土で完了させたうえで現地での最小限の作業により完成させる方式を示し、同様の課題を抱える地域にとって参考となる具体的なモデルを提示しています。

参考情報や詳細は一般社団法人日本オフサイト建築協会のウェブサイトに掲載されています(https://offsite.or.jp/)。