アルミニウムの日 (記念日 1月11日)
- 制定者
- 一般社団法人 日本アルミニウム協会
- 由来となった出来事
- 1934年1月11日、昭和電工大町工場で国産アルミ初製造
- 発祥の地
- 長野県大町市(昭和電工大町工場)
- 製造法
- 電解精錬(ホール・エルー法)
1934年(昭和9年)1月11日、長野県大町市にある昭和アルミニウム工業所(現・昭和電工大町工場)で、日本初の電解精錬によるアルミニウム製品が誕生しました。この歴史的な瞬間を起点に、日本のアルミニウム産業はゼロから出発したのです。「アルミニウムの日」は、その誕生から約90年後の2026年に一般社団法人 日本アルミニウム協会が制定し、日本記念日協会に登録された記念日です。
大町工場が立地した長野県大町市は、北アルプスの豊富な水資源から得られる安価な水力電気が決め手でした。アルミニウムの電解精錬(ホール・エルー法)は莫大な電力を必要とします。ボーキサイトから精製したアルミナを、約960℃で溶融した氷晶石に溶かし、大電流を流して純粋なアルミニウムを析出させる工程は、現代でも1トン製造するのに約14,000kWhの電力を消費します。「電気の缶詰」とも呼ばれるゆえんです。森コンツェルンが1933年に土地を取得して工場を開設し、翌1934年1月に国産アルミニウムの製造に成功。その後、日本電気工業を経て1939年に昭和電工が設立されたことで、大町の工場は日本のアルミニウム製錬発祥の地となりました。
アルミニウムが革命的な素材である理由は、その特性にあります。比重2.7と鉄(7.8)の約3分の1という軽さに加え、鉄の約3倍の熱伝導率、そして表面に自然生成される酸化皮膜による優れた耐食性を持ちます。さらにリサイクル性が特筆もので、アルミ缶を再生する際に必要なエネルギーは、ボーキサイトから精製する場合のわずか3%程度。缶から缶へと何度でも品質を落とさず再生できる特性は、現代の循環型社会において非常に重宝されています。
現在、アルミニウムは私たちの生活のあらゆる場面に浸透しています。飲料のアルミ缶、窓枠サッシ、航空機の機体、自動車のエンジンブロックやボディパネル、スマートフォンのフレーム、医薬品の包装材まで、用途は産業の垣根を越えて広がっています。自動車の軽量化でアルミ採用が進んでいるほか、電気自動車のバッテリーケースにも不可欠な素材です。1934年に長野の山間部で誕生した「国産アルミニウム」が、約90年で社会インフラの根幹を担う素材へと成長した軌跡は、日本の近代工業史そのものでもあります。
参考リンク
1月11日の他の記念日
1月11日のカレンダー情報
1月の二十四節気・雑節
- 小寒(しょうかん) 1月5日(月)
- 大寒(だいかん) 1月20日(火)
- 冬の土用(どよう) 1月17日(土)