パブリックドメインの日 (記念日 1月1日)
- 提唱者
- カナダの活動家ウォレス・マクリーン
- 提唱年
- 2004年
- 記念日の日付
- 毎年1月1日
- 著作権保護期間
- 著作者の死後70年(多くの国)
- 普及への貢献者
- 法学者ローレンス・レッシグ
- 2024年PD入り
- 蒸気船ウィリー(初期ミッキーマウス)
毎年1月1日、世界中で数百、数千もの文学作品・音楽・映像が一斉に「自由」になる。著作権保護期間が終了し、誰でも許諾なく使用・複製・改変・配布できる状態、すなわちパブリックドメインへと移行するこの日が「パブリックドメインの日」だ。
この記念日を最初に提唱したのは、カナダのパブリックドメイン活動家ウォレス・マクリーンである。2004年のことで、当初は非公式な呼びかけにすぎなかったが、クリエイティブ・コモンズの創設者でもある法学者ローレンス・レッシグがこの概念を支持・普及させたことで、世界的に認知されるようになった。著作権という法的枠組みに対する社会的関心の高まりとともに、1月1日は知識と文化の解放を象徴する日として定着していった。
パブリックドメインが生まれる仕組みはシンプルだ。多くの国では著作権保護期間を「著作者の死後70年」と定めており、その期間が満了した元旦に作品が一斉にパブリックドメイン入りする。たとえば2025年1月1日には、1954年に亡くなった作家や音楽家の作品が対象となった。日本では著作権法により同様の基準が適用されており、漱石や鴎外の作品はすでにパブリックドメインとなって青空文庫などで広く読まれている。
保護期間の長さは国によって異なる点も重要だ。米国ではかつて保護期間が28年(更新可能)だったが、1998年のソニー・ボノ著作権保護期間延長法により大幅に延長された。この延長が「コモンズ」への流入を数十年単位で遅らせたとして批判を浴び、パブリックドメイン擁護運動が活発化する一因にもなった。
パブリックドメイン作品の活用例は多岐にわたる。青空文庫はその代表格で、著作権の切れた日本文学を無償でデジタル提供している。国際的にはProject Gutenbergが同様の役割を果たし、数万冊の電子書籍を無償公開している。また、ウィキペディアやウィキメディア・コモンズに収録される歴史的画像・楽曲も、大半がパブリックドメイン作品だ。映画では1920年代のサイレント映画が続々と自由化され、新たな派生作品やリミックスの素材として活用されている。
近年とくに注目を集めたのが、ミッキーマウスのパブリックドメイン化だ。1928年公開の短編映画「蒸気船ウィリー」に登場する初期ミッキーは、2024年1月1日にパブリックドメインへと移行した。ただし、現在のミッキーマウスのデザインに関するディズニーの商標権は依然として有効であり、パブリックドメイン化が即座に全面的な自由利用を意味するわけではないという法的複雑さも示している。
パブリックドメインの日は、著作権制度が本来何のために存在するかを問い直す契機でもある。著作権は創作者の権利を保護する一方で、一定期間後には社会全体の共有財産として開放されるという設計思想に基づいている。この「保護と開放のバランス」をめぐる議論は、デジタル時代においていっそう重要性を増している。
1月1日の他の記念日
1月1日のカレンダー情報
1月の二十四節気・雑節
- 小寒(しょうかん) 1月5日(月)
- 大寒(だいかん) 1月20日(火)
- 冬の土用(どよう) 1月17日(土)