ニゴロブナの日 (記念日 2月5日)

ニゴロブナの日
制定自治体
滋賀県高島市(2010年・平成22年)
対象魚
ニゴロブナ(琵琶湖固有種)
歴史
1500年以上の発酵食品の伝統
熟成期間
数ヶ月〜1年以上
郷土料理百選
農林水産省選定
記念日の期間
2月5日・6日・7日の3日間

骨まで食べられる発酵食品が、1500年にわたって琵琶湖のほとりで作られてきました。滋賀県の「鮒ずし」です。その主役となる魚が、琵琶湖にしか生息しない固有種・ニゴロブナです。滋賀県高島市はこのニゴロブナと鮒ずしの文化を全国に伝えるため、2月5日・6日・7日を「ニゴロブナの日」と制定しました。2010年(平成22年)のことです。日付には二重の意味が込められています。ひとつは「ニ(2)ゴ(5)ロ(6)ブナ(7)」と読む語呂合わせ。もうひとつは、この時期が鮒ずしの熟成が最も進み、味わいのピークを迎えるという理由です。食文化の記念日としての必然性が、日程の選定にも宿っています。

ニゴロブナはコイ科の淡水魚で、体長20〜30センチほど。琵琶湖およびその周辺河川にのみ生息する固有種です。鮒ずしには産卵期の雌(腹子を持つもの)が使われ、特に「本ニゴロ」と呼ばれる天然ものは最高級品として扱われます。近年は琵琶湖の水環境悪化や外来魚による食害で個体数が減少しており、漁獲量は往時と比べて大幅に落ち込んでいます。

鮒ずしの製法はシンプルながらも手間がかかります。塩漬けにしたニゴロブナを米飯とともに樽に漬け込み、数ヶ月から1年以上かけて乳酸発酵させます。この過程で骨は柔らかくなり、独特の酸味と旨みが生まれます。奈良時代の木簡にも「鮒寿司」の記述があり、平安時代には近江国から朝廷への贈答品として納められていた記録が残っています。現代の握り寿司の原型とも言われる「なれずし」の古い形を今に伝える食品です。

農林水産省の「郷土料理百選」にも選ばれている鮒ずしは、滋賀県民にとって正月やお盆の特別な席に欠かせない味。独特の匂いゆえに好みが分かれますが、その奥に潜む複雑な旨みを知ると、なぜこれほど長く愛され続けてきたかが理解できます。ニゴロブナの日は、琵琶湖の生態系と日本の発酵文化が交わる場所に立つ記念日です。

2月5日のカレンダー情報

六曜 大安
吉日 大明日、天恩日
月齢 17.3

2月の二十四節気・雑節

  • 立春(りっしゅん) 2月4日(水)
  • 雨水(うすい) 2月19日(木)
  • 節分(せつぶん) 2月3日(火)